【読書ノート】その悩み、哲学者がすでに答えを出しています(81冊目)
■概要
「昔から人類は変わらない」という視点は、すごく面白い。
大昔の人も、現代人と同じようなことに悩み、考え、答えを出しているのだったら、それを知った方が早い。
その答えが、「参考になる、ためになるのでは」という形で出版された書籍らしい。
著名な哲学者が、考えに考えぬいた考えをもとに日常レベルに落とし込んでいるので非常に面白い。
■おもしろかったこと、気になったこと
②「人と比べてしまう」という悩みについて
「人と比べてしまう」という悩みについて、丸山真男の「であること」と「すること」を取り上げながら、「すること」が重要で、かつそんなことを意識する暇もないくらいフロー体験を感じられるモノを探すのが良い、というのは納得感があった。
※「であること」はステータスや状態を重視すること(上場企業で部長であることとか高級車に乗っていることとか)、
「すること」は、なにができるのかというパフォーマンス/行動を重視する社会。
特に個人発信ができる時代、個人がメディア化している時代だからこそ、より「人と比べる」という機会が増えてしまった。
SNSがなければどこでだれが何をしているかという情報をリアルタイムで知る必要もないし、機会もない。
人からどう思われるか、人をどう思うかよりも、夢中になれる事をみつけ、そこに没入した方が人生面白いとのこと。
各章で紹介されている原本を読んでいくのも非常に楽しそうだと感じた。
- 作者: 小林昌平
- 出版社/メーカー: 文響社
- 発売日: 2018/04/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: 丸山真男
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1961/11/20
- メディア: 新書
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