【振り返り】SIerとして作業のモレ・ズレを防ぎ、手戻りをなくすためには
【今回の紹介】
SIerとして、2年ほどの経験値しかないが、
各工程においてモレ・ズレ発生し、納期・品質・コストに多大な影響を及ぼす
ことは少なくない。
そのモレやズレをなくすためにできるだけ少なくするためにはどうしたらいいかを少し考えたい。
【内容】
想定する工程の作業
A.PG時の分岐処理バリェーション
B.強化テスト時のテスト仕様書作成時
今回は、どのような作業でも共通する作業の流れに注目したい。
工程や立場、役割によって担当する作業は異なる。
だが、作業には汎用的な流れがあると思っている。
そこで、その「汎用的な流れ」に沿り、どのようなことを意識すれば、モレやズレをなくせるのかを考えたい。
1.目的の共有
どのような作業にも、「なんのために」という目的がある。
ここで、作業のモレ・ズレを防ぐには、この作業の本質である作業目的を「作業依頼者」と「作業者」で
しっかり共有することが必要。この作業目的を怠り、作業依頼者が作業依頼後に、
こんな成果物を求めていなかった、指示とずれているということがよくある。
※現場ではこういった場合、作業者のせいにされがちだが、私は目的の認識を共有しなかったという意味で、「作業依頼者」と「作業者」ともに責任があるだろう。
お互いが責任を感じて、歩み寄った方がpjは円滑に運営されるはず。
例)
Aの例
この機能は、「ユーザが◯◯する目的で使う」「◯◯する場面」で使用するということを理解しておらず、
データバリエーションに耐えられなかったりやチェック処理モレ、操作のズレなどが発生し、
プログラムの作り直し・改修、などという事態が発生する。
2.洗い出し
どのような作業にも、対象の洗い出しという作業の流れがある。
ある機能での分岐パターンの洗い出し、ある機能でのテスト観点の洗い出しなどがそれにあたる。
ここで、作業のモレ・ズレを防ぐには、
・インプットとなる資料を確認すること
→インプットになる資料自体(UI設計書・機能一覧・画面遷移図)にモレがあると、その資料から洗い出した場合は当選モレが発生する
・他者のフィードバックが必要だということ
→人が行う作業のため、必ずミスや死角はある。作業の影響度や緊急度にもよるが、洗い出しモレがないかの確認は行うべき
例)
B.の例
インプットとなるUI設計書が古く、強化テスト観点にモレが発生し、後工程でITレベルのバグが発生する。
3.実施時
ここで、作業のモレ・ズレを防ぐには、必ず洗い出し時に作成した資料をもとに
チェックをつけていくこと。必要があればチェック表を作る。
例えば、
・この観点はテスト仕様書に記載した
・この機能は実装した
など。頭の中だけで行うより確実に作業の質はあがる。
面倒だと思うかもしれないが、頭の中だけで作業を行い、「あれは実施したかな?」に時間を
使うより角煮実に効率的
【メモ】
上記のことをいつも意識していれば、不本意なモレ・ずれはなくなる、はず。
偉そうに述べているが、自ら失敗を多くした上で、上記のことが大事と痛感している
例えば、イエスマンになり、手戻りを起こした事例。
忙しい状況で、「◯◯やっといてー」、「はい、わかりましたー」
作業依頼者も忙しそうであったため、二つ返事で返したものの目的も分からず、
指示通りの作業を完了したら、成果物が作業依頼者と考えていたもの違う、など、、
現場経験が長ければ、長いほど「当たり前のこと」「常識」のことをコミュニケーションとして
省略し、作業は進むけど、顧客・新規メンバーが入ったときなどに対し、省略をすると
痛い目をみることを自戒としてメモしときます。