【読書ノート】人と組織の問題を劇的に解決するU理論入門(18冊目)
■概要
- 作者: 中土井僚
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2014/01/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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先輩に勧められた書籍。
論理で緻密に積み上げていけば解決可能な問題ではなく、
社会的な複雑性(立場が異なる人間が相互補完的に関係してる問題)や、
ダイナミックさ(人間が把握やコントロール不可能な領域で起きている問題)
に対し、どのようにアプローチをするのかという書籍。
ビジネスの現場の事例から、家庭内での事例まで取り扱っており、おもしろかった。
ただし、説明している内容は、例があり理解しやすいが、普段使わない学術的な言葉により概念が整理されているため、理解しづらい部分もあった。
■おもしろかったこと、気になったこと
①人の話をまず価値判断せず、保留して最後まで聞くこと。
上記は、人としてものすごく当たり前のこと。言うは易し行うはがたしのこと。
たしかに、自分の経験をふりかえっても、本書で指摘されていること同種のことがあった。
・それって○○のことだよねとか話の途中で遮る
・結論はなにかが気になり、途中で結論は?と聞いてしまう。
・「どうせまたいつものいいわけか」と途中からなんて切り返そうか考えていたり、、、
②「問題」にも種類があり、種類別にアプローチが異なるということ。
一般的にロジカル本では、問題とは「現実とあるべき姿のギャップ」というのが一般的。問題に向かっていくためには、区別が必要とのこと。
A.論理で緻密につめていけば解決できる問題
例)ロケットを飛ばすという問題であれば、技術者と現在の技術を緻密に積み上げていけばあるべき姿を達成できる。
B.上記で解決できない複雑性をもつ問題。
例)複雑性とはたとえば社会的な複雑性。複数の利害関係者が存在する。「あるべき姿」は提示されているが、それぞれの利害を主張しあい、議論が平行線で何も解決しないような問題。会社で「人と組織」が抱えるのは、こちらの問題のほうが多い。