【読書ノート】マーケティングマインドのみがき方(37冊目)
■概要
- 作者: 岸田雅裕
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2010/02/24
- メディア: 単行本
- 購入: 7人 クリック: 51回
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パルコでマーケティングをやっていたの書籍。
簡易でわかりやすい文書でかかれている、わかりやすい!
■気になったこと、おもしろかったこと
①ストリートスマート
実際のマーケティング現場で強いのは、ストリートスマート(路上の賢人)と言われるような人。
具体的には、以下のような人のこと。
・消費の瞬間に消費者のなんのニーズを満たしているのかを洞察している人
キオスクと駅の外のコンビニの違い。
・日々の生活の中にある広告がどれに向けたものなのか、なぜその場所、そのタイミングなのかを洞察している人
路線ごとに電車内の広告の性質の違い。購買傾向、路線感の駅感覚によって広告を変えている。
②時代の変化の中で発生するヒット商品には、3つの波がある
①不可避な大きな波
例)統計学的な変化のこと。長期的なトレンドとなる。具体的には消費利欲旺盛なバブル世代を経験した人たちがアラフォーになることなど。
②大きな波に対抗するかのような小さな波
例)万年筆やレコードの勃興。
③論理的には導けないノイズのような変化
例)ださいとされてきたゴム長靴がヒットする。
③STP戦略
S:セグメンテーション 市場と顧客を分割していくこと。(統計を分類していくのと、ニーズや価値観で分類していく方法がある)
T:ターゲティング セグメンテーションしグルーピングした中で、どこを狙うのか決定する。
P:ポジショニング 自社の立ち位置を明確にする(どう差別化するのか)
上記が基本的な戦略になるが、STPの限界として論理的な詰め方をしていくと同じような結論になる可能性がある。
【読書ノート】ITビジネスの原理(36冊目)
■概要
- 作者: 尾原和啓
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2014/01/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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iモードの立ち上げたに関わった人で、グーグルに行った後、楽天へ移り、執行役員をされている方の書籍。
阪神大震災発生後、各被災地の状況が不明で、物資やボランティアの供給に偏りがあった。
そのときに、一つのハブを作り、各地の状況を把握、物資のボランティアを供給することでうまくいったという。
上記の出来事を背景に、情報を一カ所に集めることに価値があることに気づき、プラットフォームビジネスに興味をもったという。
■気になったこと、おもしろかったこと
①人を仕入れて、人を売るのがITビジネスの原理
情報ポータルサイト、検索サイト、キャンペーンサイトなどは、いかに多くの人を集めて、そのサイトを入り口にし、意図する導線通りに動いてもらうかで、ビジネスとして成り立っている。
したがって、あるサービスを利用しようとしたときに、純粋想起になることがとても大事だという。
上記は、「ITビジネスの原理」というよりかは、広告でお金を稼ぐ原理だと感じた。
「いかに多くの人の注目を集め、いかに注目を集めた人を意図する通りに行動させるか。」
上記のような広告の場所としては、これまで以下の通りに変遷してきた。
「人が最も多く通る通り」→新聞→テレビ→インターネット。
現在のインターネット上の広告の特徴として、人物の思考ログが残るため、より正確に個人の趣向にピンポイントな広告を表示できる。
②情報を一カ所に集めることで、どこかのだれか・モノの時間を有効活用し、価値を出すのがITビジネスの原理
具体的に言うと、クラウドソーシング、ラクスル。
「情報を一カ所に集め、細切りにすることで、どこかのだれかがタスクを行えるよう再分配する」
クラウドソーシングであれば、外だしできように汎用化されたタスクを共有し、時間とスキルのあるだれかがそれを請負う。
ラクスルは、全国で稼働していない印刷機に、その持て余している時間に合わせたボリュームの印刷タスクを依頼するサービス。
上記どちらも、インターネットという「場所性を無視して、即時に情報を共有できる」ができなければ、成立しないビジネス。
③ゲームの本質はポケモンから変わっていない
ソーシャルゲームのパズドラをやりだまにあげて、ゲームの本質は「ポケモン」から変わっていないという。
理由としては、人が継続して競いたくなる要素がポケモンと一緒だから。
具体的には、「育成」「収集」「交換」「対戦」の4つ。
これは、ポケモンを作った田尻さんが自著で指摘しているという。
この指摘は、全くその通りでおもしろい。
昔の遊びではやったものには、なにかしら上記4つの要素が入っている。
その人が夢中になる4つの原則をすべて取り込んだのがポケモンだったと思うと、すごい。
昔ながらのゲームも、ファミコンゲームもプレステも、ソシャゲもVRもそれぞれゲーム機や媒体は違うが
上記4つの要素は普遍的なのだろう。
ちなみに、田尻さんの新ゲームデザインはどこも在庫切れで、Amazonではプレミアな価格がついています。笑
- 作者: 田尻智
- 出版社/メーカー: エニックス
- 発売日: 1995/12
- メディア: 単行本
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【読書ノート】SIerの教科書(35冊目)
■おもしろかったこと、気になったこと
①ボトムアップの発想と現場のいいなり
・経営としてこの先はこうでありたいから、システムとしてはこんなシステムが欲しい
というのが、トップダウンの発想。
・今のシステムはここが不便だから、不便な箇所を直したシステムを作ってほしい。
・今のシステムでは実現できていない今の業務フローをシステム化してほしい。
というのがボトムアップの発想。
多くのSIerが、ボトムアップの発想でシステム受託開発を行っているのではないかというのが著者の指摘。
実際自分の経験を振り返ると、その通りだと思った。
大きな要因の一つとしては、改修案件であることが大きいとおもう。
どうしても現場からの不満をくみ上げて、システム改修として発注という流れが多かったようだ。
この今ある業務フローを忠実に再現するシステムを作ることが、ミッションになるといろいろ悲惨。
なぜトップダウンのアプローチができなのかは、ゆっくり考えたいとこ。
②SIerの歴史
意外とぼんやりでつかんでいたので、ついでに整理しておく。
1960年以前、システムは、コンピュータを製造するメーカーによって、作られていた。
◆1960年代
コンピュータを作っていたメーカの情報システム部門が親会社から独立して、電子計算センターが設立された。
複数の電子計算センターが作られ、給与計算や決算処理などの計算を行っていた。
◆1970年代
メインフレームという大規模なシステムが導入され始める。
大企業は、メインフレームを導入し、中小規模の会社はオフィスコンピュータといわれる事務処理用のコンピュターを導入した。
この頃のSierは、業務システムを独自に開発し、ハードウェア(メインフレームやオフィスコンピューター)を売っていた。
◆1995年以降
オープン化時代。
維持費用がかかる大規模なメインフレームから、
ダウンサイジングが行われ、windowsやlinuxを載せたサーバーを導入し、クラサバの流れになる。
※ダウンサイジングとは、従来の機能を維持したまま、小型化していくこと
各業務それぞれを最適化したシステムが乱立した。
◆2000年前半
ERPパッケージとは基幹業務全体を最適化するパッケージのこと。
具体的には、販売管理、給与管理、人事管理などどの企業でも必要な機能をパッケージにしたもの。
パッケージをそのまま納入するベンダーもいる一方で、パッケージからさらに個別にカスタマイズすることにより
莫大な費用が発生しているケースもある。
◆現在
クラウド化の流れを受けて、システム受託をする際にどこまでどのようにクラウド化するのか?
パブリッククラウドなのか、プライベートクラウドなのかなど知識まで求められている。
【読書ノート】IT業界って具体的に何を指すのかという話
■概要
IT業界のシステム受託開発を行っているメーカ系の一つのSIerに就職すると、
IT業界全体のことが見えなくなってしまったので、少し俯瞰していわゆるIT業界について整理してみる。
参考資料;
- 作者: 東洋経済新報社,東経=
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2016/08/26
- メディア: 単行本
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- 作者: ITpro
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2015/12/09
- メディア: 単行本
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■日本全体の中でのIT業界の位置づけ
2013年の名目市場規模は、約940兆円。
そのうち、情報通信産業は82兆円(約8.7%を占める)
これは、建設業界(57兆円)や、輸送機械(50兆円)などを上回る。
加えて情報通信業界は、数少ない日本の成長産業となっている。
■「IT業界」といったときに含まれる企業のカテゴリー
ちゃんと整理すると、以下のようにこれだけある。
これだけあれば、よくある「どこに勤めている?」という会話で
「IT系」と言われても、ほとんど答えていないに等しいんだろうなと思う。
①システム受託開発
1、ITコンサルタント
主に上流工程を担当。
ちなみに、アクセンチュアは、ソフトウェア開発会社を取り込み、一括してシステム開発を行っている。
具体的には、アクセンチュア、アビームなど。
2、システムインテグレーター
顧客から、要件定義以降を一括して請け負う。
具体的には、メーカ系(富士通、NEC、日立製作所、東芝、IBM、日本ユニシス)、独立系(大塚商会、ITホールディングス、富士ソフト、JBCCホールディングス)、
商社系(CTC、SCSK)、ユーザ系(新日鉄住金ソリューションズ、セゾン情報システムズ、電通国際情報サービス)
総合研究所(野村総合研究所、大和総研ホールディングス、日本総合研究所)などがある。
②ネットビジネス業界
1、ECサイト
自社サイトに訪れるユーザを増やすことで利益の源泉になる。
1つ目は、EC(電子商取引)を行うことによって、利益を得ている企業。
具体的には、楽天・Amazon Japan・アスクルなど
2、ソーシャルメディア
2つ目は、ソーシャルメディア。個人が情報を発信したり、ユーザ同士が情報交換することによって価値が生まれるメディア。
利用するユーザが増えれば、広告費も上昇する。
具体手には、Facebook・サイバーエージェント・はてなぶろぐなど
3、情報ポータルサイト/検索サイト
3つ目は、情報ポータルサイト/検索サイト。日常で必要になる情報をユーザが獲得するときに利用するサイト。
具体手には、グーグル・yahoo!
4,ゲーム業界
ゲームを提供するプラットフォームサイトを運営することによって、ユーザを獲得するサイト
具体的には、GREE、DeNAなど。
③クラウドサービス業界
それまで社内に持っていたものをクラウド上で共有することによって、社内の管理コストや設備購入費を削減できるサービス。
Saas:インターネット経由でグル=プウェアの利用や財務会計などを提供する。
Paas:インタネット経由で仮想化されたアプリケーションやデータベースなどを実行できる環境を提供する。
具体的には、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト、セールスフォースドットコムなど。
④通信キャリア/インターネットサービスプロバイダー
通信キャリアとは、固定回線・携帯電話回線などの通信設備を自前で保持している企業のこと。
企業向けには、社内ネットワークの構築やWAN(事業所間のネットワーク)構築などをしている。
具体的には、KDDI、NTT、ソフトバンク
⑥運用保守
構築した情報システムが安定して稼働するように運用・監視する。
ハードウエアを担当するのが、カスタマエンジニア。
ソフトウェアを担当するのが、保守エンジニア。
⑦ソフトウェアメーカー
OS、パッケージ業務ソフト、データベース管理ソフトなど。
具体的には、OSはマイクロソフト、レッドハット
業務パッケージとしては、SAP、ワークスアプリケーションズ、オラクル
DB管理ソフトとしては、オラクル、マイクロソフトなど。
【読書ノート】コンサルティングの極意:論理や分析を超える「10の力」(34冊目)
■概要
- 作者: 岸田雅裕
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2015/03/06
- メディア: 単行本
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淡々と述べられているが、いわゆるコンサルのマニュアル本にはない印象を受ける。
著者が、相当な修羅場を超えてきていること、かなりの教養を積んでいったことが感じられる書籍。
■面白かったこと、気になったこと
①クライアントを徹底的に調べる
同じ質問を投げても、関係性によって答えが違う。
はぐらかされたり、本音でいってもらえなかったり。
より深いリレーションを築くには、「相手を徹底的に調べる」
具体的には、過去の新聞、インタビュー記事、書籍、過去の発言、HP、SNSなど。
上記のように深いリレーションを築くために、やれることは徹底したい。
②先見性について
プロと言われるコンサルタントは
「次はどうなるか」「それはなぜか」「それが起きなかったらどうなるか」
を自問自答して仮説を持っている。
たしかにコンサルのイメージとして、ふられた質問をロジカルに即答しているイメージがある。
おそらくその場で考えているのではなく、事前にすでに自問自答し、洗練された考えを表現しているのでは
とおもう。
③コンサルは、情報の非対称性が基盤
企業とクライアントに保有する情報の非対称性が価値になるという意味では、
・コンサルタント
・不動産紹介
・人材紹介
・商社
などがあげられる。
共通点は、自社でものを持たず人が介在することで価値を提供していること。
本書では、インターネットの普及に伴ってこの情報の非対称が緩和されていくこと。
それに伴い、いままでのやり方以上のなにかをクライアントに提供する必要があると述べている。
【読書ノート】★社会人3年目まで必読★ 「考える技術・書く技術」ー問題解決力を伸ばすピラミッド原則ー(33冊目)
■概要
- 作者: バーバラミント,Barbara Minto,山崎康司
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 1999/03/01
- メディア: 単行本
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コンサルタントの入門書といわれるバーバル・ミントの「考える技術・書く技術」ー問題解決力を伸ばすピラミッド原則ー
相手に納得感を与える考え方、伝え方を体系的に整理している書籍。
3年前に購入して読んで、また改めて再読。
■気になったこと、おもしろかったこと
①考え方・主張はピラミッド構造で整理する。
主張とそれを支える理由。
その理由を支える事実をグルーピングしながら、主張を作る。
人の認知の方法として、羅列した情報はグルーピングを行おうとする。
不規則に羅列した情報より、分類された情報・グルーピングされた情報の方が理解されやすい。
②帰納法で組み立てていくときのコツ
主張したいことなどを箇条書き書きがちだが、羅列すると理解しにくい。
大事なのは、箇条書きになったときに、順序化・抽象化をして、3つから5つに絞ること。
抽象化するときは、ポイントワンセンテンスで言い換えて、グルーピングをする。
順序化するときは、なぜその順序なのかを自問する。
【読書ノート】ポーター教授「競争の戦略」入門(32冊目)
■概要
- 作者: グローバルタスクフォース
- 出版社/メーカー: 総合法令出版
- 発売日: 2004/01
- メディア: 単行本
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競争戦略についての名著マイケル・ポータの「競争の戦略」のエッセン版。
企業の戦略の話になると、かならずといっていいほど引用されるポーターの競争戦略。
原著も読むほど熱意と時間はないけど、概略をさらっとつかみたいひとにおすすめ。
■面白かったこと、気になったこと
①5フォースについて
競争とは、「各企業の収益率の低下をもたらす」
競争が少ない魅力的な業界を判断するために、5フォースを使う。
※本書では5フォースをさらに分割したツリー上の図で、5フォースを支える体系的な観点が整理されている。
1、新規参入の脅威
例)規模の経済性、差別化、参入障壁の有無、仕入れ先を変えるコストが高いか?、流通チャネルの確保が難しいか?
2、業界の競争
例)同規模同業の数が多いか、シェア競争が活発か?、買い手をかえるコストが無いか?、撤退障壁が大きいか
3、代替品の脅威
例)価格に対する性能が良くなる商品、高収益をあげている業界から生産される代替品
4、買い手の交渉力
例)買い手の購入品が買い手のコストの割合を大きく占めてるか?(高いと買い手がよく調べて交渉力アップ)、買い手が偏っているか?、差別化の有無、買い手の取引先をかえるコストがないか?、買い手が川上統合できるか?、買い手の商品への影響力、買い手が十分な情報をもつか
5、売り手の交渉力
例)売り手の業界が少数で、買い手の業界より集約されているか、代替品と戦う必要があるか?、売り手にとって買い手は重要な顧客か?、売り手の商品をかえるコストがあるか?、