【読書ノート(11冊目)】アナロジー思考
■概要
- 作者: 細谷功
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2011/07/28
- メディア: 単行本
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自頭力を鍛えるでも有名な著者の書籍。
一番印象的だったフレーズは、
「物事は、具体と抽象の繰り返し」
本書の内容としては、
・アナロジー(類推)とはなにか?
・アナロジーはどんなことに役立つのか
・アナロジーを使った思考の落とし穴
などについて、まとめられている。
■気になったこと、面白かったこと
1、アナロジーの効用について
「アナロジー(類推)とは、物事の似ている部分、共通部分を抽出し推し量ること。」
アナロジーを用途は主に3つ。
①経験したことから次の学びの理解を深める。
⇒転職時の新しい仕事は、前職の○○にあたるなどの経験を活かした理解が可能。
②人にたとえ話などでわかりやすく説明する
⇒概念を説明するときは、相手が分かっている概念との共通要素を抽出して、たとえながら説明することでわかりやすくなる
例)リンゴがわからないひとにどう説明するか。リンゴの特徴と共通のものを探し出し、たとえる。
③新しい考えが生まれる
アイデアをなんらかの組み合わせから生む出すときにアナロジーが役立つ。
同じような構造をもつものに対し、なるべく遠くからヒントを得る
例)予算管理単位による特徴をつかむのに、かばんを参考にする。
抽象化していくと、「無形・有形のものを管理する」という広義では、かばんも予算管理も同じである。
予算管理⇒リソースを管理するための考え。
鞄 ⇒ものを持ち運び、管理するためのもの。
仕切りのない鞄にある鞄⇒本部単位の予算管理
しきりのある鞄 ⇒部単位の予算管理
※仕切りの有り無しのメリット・デメリットは予算管理にも通ずる。
2、アナロジーはあくまで仮説の段階にて有用
論理の飛躍や、過度な抽象化で、説得力のない主張になる落とし穴もある。
あくまでアイデアだしのさいに、活用し、裏付けは論理的にデータに基づいて論を展開したほうが良い。
3、アナロジーを実生活で使うには
①個別具体的な経験をする
例)営業で成功・失敗経験を積む、顧客の課題を抽出する
②上記の成功体験・失敗体験・課題を抽象化する
例)成功要因は抽象化すると、・相手の立場にたつために以下を行ったこと。
・相手に関する情報(成り立ち、経営戦略、財務諸表、体制)をインプット
・相手の立場だったら、どんな人材を必要とするのかを過去の事例をもとに紹介
・相手の要求をうのみにせず、現在のスキルだけでなく、長期的に可能性がある人材を紹介
③ほかの世界に適用できるか。何が違うか。比較後、反復があるか?
例)ほかの業界「モノをうる」「相手に勧める」「納得してもらう」に適用できるか。