【読書メモ】「フリー」クリス・アンダーソンを読んで
【内容】
■ネットワークとは
ネットワークとは「網の目のようにつながっている状態」
インターネットというネットワークの特徴
①場所性の超越
(1)ネットワークにつながっている端末を使用すれば、
世界の裏側からでもリソースの共有ができる
例)ネットワーク接続された端末の情報を参照できる
(2)距離性の超越(距離とリソースの共有の速度は比例しない(ほぼ気にならない))
交通ネットワークであるならば、距離と人を運ぶ時間が比例してしまう場合が多い
例)電車・バス
②情報を共有すること自体にかかる料金は基本的にタダ(に近い)
インターネットで共有するのは情報。情報は誰が何回共有しても
なくなることはないもの。グーグルで検索してだれかのブログを見ても
市役所のHPで公開されている情報をみても料金をとられることはない。
もちろん以下の料金はかかるけど
接続時
・プロバイダーとの契約代(月額3000前後とか)
・有料コンテンツの利用
公開時
・レンタルサーバ代
・サーバ電気代
■インターネットが自分達に与える影響
ここからは話を単純化していますので、このケースにあてはまらないもの多々あると思います。
参考程度に。。
インターネットと言うネットワークが扱う「情報」というものがとてもおもしろい。
基本的に0・1に置き換え可能なものすべてだから。
たとえば
・文章(だれかの日記・だれかのメモ・公式な文章とかいろいろ)
・写真
・映像
・音楽
・書籍
インターネットは上記にあげているようなものを場所性を超え、しかも基本的にはタダで共有することができる
可能性をもっている。(もちろん著作権とカの使用料などで課金がある場合が多いが「潜在的に」と言う意味で)
だから上記のものを共有することでお金をもうけていた人たちに影響が大きい
①映画館経営者→映画はネットから落として自宅で見ることができる
②CDを販売する人→CDの情報をネットで購入(又は無料で音楽を共有できるサイトは無数にある)すれば、聞 くこと出来る
③写真の現像する人→電子データで共有すれば現像しなくても写真を共有できる
④書籍を販売する人→電子書籍の購入または、書籍と同じような情報がインターネット上にあれば代替可能
⑤予備校講師 →授業内容を録画し、インターネット上で公開すれば代替可能
※最後の予備校の例では、いままでお金や距離の問題で受けたい教育を受けられなかった人たちに教育を
うけることを可能にするという意味で「所得による教育の格差」という社会問題にも影響を
与えていておもしろい。
最近アメリカの有名大学や日本の大学数か所でも講義を無料公開するという動きがありました。
■インターネットの影響を免れるもの
インターネットによるリソースの共有の影響を受けないのは
インターネットで得られない経験・体験に価値があるもの
だと思います。
この価値は人によって違うから難しい。
例)
①映画館で映画を見る
→大音量・大画面で映画の最初から最後まで集中して映画をみるという体験に価値を感じる人もいる
②CDを買う
→CDという手に取れるモノに価値を感じる
③予備校に足を運び、授業を受ける
Webで授業をうけられるがリアルの授業空間においての双方向性に価値を感じる
または予備校で出会う同じ志をもつ仲間をもてることに価値を感じる
④コンサートに行く
音楽自体は電子データできけるまたはライブ映像はyoutubeやUstreamなどで見ることは
できるが、生で自分の好きな音楽をきけるということに価値を感じる
会場の一体感や独特の雰囲気に価値を感じる