【読書ノート】会社のITはエンジニアに任せるな! ―――成功率95.6%のコンサルタントがIT嫌いの社長に教えていること(47冊目)
()** ■概要
会社のITはエンジニアに任せるな! ―――成功率95.6%のコンサルタントがIT嫌いの社長に教えていること
社内システム導入のコンサルの人が書いた本。
この手のシステム開発はこうすれば成功するみたいな書籍系では、一番リアリティのある話だった。
※これはベンダーにいるエンジニアよりも、発注する側の人がよく読んでほしい内容!
特に以下のような人におすすめ
・これから社内システムの刷新を考えている
・過去に業務プロセスのIT化を進めようとしたが失敗したことがある
・現在、業務システム構築プロジェクトが進行中だが、うまくいっていない
■気になったこと、面白かったこと
①社内業務のシステム化を成功するには、「業務チーム」、「IT部門」、「経営層」の三者を巻き込みPJを進めること。
全うすぎる正論で、単純に腹落ちした。
もちろん、三者を巻き込んだ上で以下のようなことを注意せいとのこと。
・経営層
-会社全体の事業計画を考え、長期的な視点でIT化を進める。(思いつきで業務のある部分だけシステム化するみたいなことはしない)
-マイルストーンを置きつつ、IT化で成し遂げたいこととコストが見合うのかを定期的に判断すること。
・業務チーム
-今ある業務の流れを単純にシステム化はできないことを念頭に置く
-IT部門に丸投げせず、自分たちの要求とコストが見合うのかを判断するように心がける
・IT部門
-業務チームの言いなりにならない。IT化で結局なにをなしとげたいことを意識し、コストに対し効果が見合わないものは断る。
②20:80の話
8割を作るにコストはそこまでかからないが、最後の100%に近づけるための細かい仕様の要件によって、
コストがふくれあがる傾向にある。
わりとどうでもいいレイアウトとか、ページごとのデザイン統一とかこだわりだしたらきりがないことに
修正、横展開、確認を費やしているのは、事実ある。
③ITチームのみが主導でベンダーにシステム受託開発して失敗した話(実体験)
SEだったときに、実際に起きた話。
・業務チームが中途半端に介入することにより、PJが炎上する。
業務チームが不定期に会議に出席し、IT部門から聞いている仕様が違うと騒ぎだし、手戻りが発生。
・業務チームの声の大きい人のせいで、コストと業務上の重要性の見合わない部分に多大な工数をかけ修正、横展開が発生。
※業務プロセスの中でたいした影響も無く、だれがそのようなところ気にするのかみたいなところを
業務チームの声の大きな人が指摘をしだして、修正後全横展開というしょうもうない仕事が発生する。
会社のITはエンジニアに任せるな! ―――成功率95.6%のコンサルタントがIT嫌いの社長に教えていること
- 作者: 白川克
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/12/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (2件) を見る