【読書ノート】Googleが大事にしている組織開発理論から「優秀なマネージャとはなにか」を考える 「世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法(88冊目)
■概要
世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
著者であるピョートル氏は2011年から2016年までグーグルに在籍し、人材育成と組織開発、リーダシップ開発に取り組んできた方である。
何事も定量的なデータをもとに議論するグーグルにて「マネージャの言動がチームのパフォーマンス、個人のパフォーマンスに影響している事」が証明された。
マネージャの言動がどう影響し、なにを大事にすべきなのかが本書に記載されており、非常に面白かった。
自分としても、いままで出会ってきたマネ−ジャの記憶をたどり、たしかに本書に記載されている特徴があてはまる割合が大きいと感じた。
■面白かった事、気になった事
①個人のパフォーマンスをあげるには、「心理的安全性」を確立する事が一番大事
「心理的安全性」とは、
「メンバー1人、1人が自分らしく職場で働けている状態」、要は言いたい事をストレスなく言える状態。
各個人が、この「心理的安全性」を感じている状態であれば、「自己開示→自己認識→自己実現」を目指せる状態となる。
そのためには、グーグルではマネージャが必ずメンバーと週1時間,1on1MTGを設けたり、MTGの中で、仕事の進捗確認だけではなく、価値観ベース(仕事でなにを大事にしているか)のコーチングを重視し、行っている。
・メンバーの人生に向き合った上で、業務を位置づけ、関係性を作っていること
・上司ではあるが、フラットで本音をいえる環境を作る事。
上記のようなマネージャのほうが「優秀である」として、コーチングの研修などをすぐに導入している点など、合理的で意思決定の早い企業であるなーと感じる。
②チームとして上手くいかなかった時
チームとして上手く行かなかった時/失敗した時に、チームの強さが問われる。
・官僚的/マネージャの権力で統治しているチームだと、MTGや飲み会で愚痴が生まれる。マネージャには本音のFBが返さないので、失敗したあとの改善が進まない。振り返りをできたとしても、マネージャに怒られない範囲でのFBとなり、本質的ではない可能性が高い。短期で上手く言っても、長期では成果を出し続ける事はできないだろう。
・一方でフラットで本音が言い合える組織ならば、前向きなFBをメンバーが言えるので、次につながる本質的なアクションがとれる可能性が高い。改善のサイクルがしっかりまわるので、長期で成果を出し続ける可能性が高い。
世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
- 作者: ピョートル・フェリクス・グジバチ
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2018/08/20
- メディア: 単行本
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