【読書ノート】IT業界って具体的に何を指すのかという話
■概要
IT業界のシステム受託開発を行っているメーカ系の一つのSIerに就職すると、
IT業界全体のことが見えなくなってしまったので、少し俯瞰していわゆるIT業界について整理してみる。
参考資料;
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■日本全体の中でのIT業界の位置づけ
2013年の名目市場規模は、約940兆円。
そのうち、情報通信産業は82兆円(約8.7%を占める)
これは、建設業界(57兆円)や、輸送機械(50兆円)などを上回る。
加えて情報通信業界は、数少ない日本の成長産業となっている。
■「IT業界」といったときに含まれる企業のカテゴリー
ちゃんと整理すると、以下のようにこれだけある。
これだけあれば、よくある「どこに勤めている?」という会話で
「IT系」と言われても、ほとんど答えていないに等しいんだろうなと思う。
①システム受託開発
1、ITコンサルタント
主に上流工程を担当。
ちなみに、アクセンチュアは、ソフトウェア開発会社を取り込み、一括してシステム開発を行っている。
具体的には、アクセンチュア、アビームなど。
2、システムインテグレーター
顧客から、要件定義以降を一括して請け負う。
具体的には、メーカ系(富士通、NEC、日立製作所、東芝、IBM、日本ユニシス)、独立系(大塚商会、ITホールディングス、富士ソフト、JBCCホールディングス)、
商社系(CTC、SCSK)、ユーザ系(新日鉄住金ソリューションズ、セゾン情報システムズ、電通国際情報サービス)
総合研究所(野村総合研究所、大和総研ホールディングス、日本総合研究所)などがある。
②ネットビジネス業界
1、ECサイト
自社サイトに訪れるユーザを増やすことで利益の源泉になる。
1つ目は、EC(電子商取引)を行うことによって、利益を得ている企業。
具体的には、楽天・Amazon Japan・アスクルなど
2、ソーシャルメディア
2つ目は、ソーシャルメディア。個人が情報を発信したり、ユーザ同士が情報交換することによって価値が生まれるメディア。
利用するユーザが増えれば、広告費も上昇する。
具体手には、Facebook・サイバーエージェント・はてなぶろぐなど
3、情報ポータルサイト/検索サイト
3つ目は、情報ポータルサイト/検索サイト。日常で必要になる情報をユーザが獲得するときに利用するサイト。
具体手には、グーグル・yahoo!
4,ゲーム業界
ゲームを提供するプラットフォームサイトを運営することによって、ユーザを獲得するサイト
具体的には、GREE、DeNAなど。
③クラウドサービス業界
それまで社内に持っていたものをクラウド上で共有することによって、社内の管理コストや設備購入費を削減できるサービス。
Saas:インターネット経由でグル=プウェアの利用や財務会計などを提供する。
Paas:インタネット経由で仮想化されたアプリケーションやデータベースなどを実行できる環境を提供する。
具体的には、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト、セールスフォースドットコムなど。
④通信キャリア/インターネットサービスプロバイダー
通信キャリアとは、固定回線・携帯電話回線などの通信設備を自前で保持している企業のこと。
企業向けには、社内ネットワークの構築やWAN(事業所間のネットワーク)構築などをしている。
具体的には、KDDI、NTT、ソフトバンク
⑥運用保守
構築した情報システムが安定して稼働するように運用・監視する。
ハードウエアを担当するのが、カスタマエンジニア。
ソフトウェアを担当するのが、保守エンジニア。
⑦ソフトウェアメーカー
OS、パッケージ業務ソフト、データベース管理ソフトなど。
具体的には、OSはマイクロソフト、レッドハット
業務パッケージとしては、SAP、ワークスアプリケーションズ、オラクル
DB管理ソフトとしては、オラクル、マイクロソフトなど。