【読書ノート】脳が認める勉強法(28冊目)
■概要
- 作者: ベネディクト・キャリー,花塚恵
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/12/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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学習方法について、一般的に言われていることについて、科学的な事例をもとに検証している書籍。
・学習の途中に中断することは、効率を下げる
・一つのことを集中して学習したほうがいい
・試験前の少し前から準備するより、1夜漬けのほうが記憶にとどまる
・エビングハウスの忘却曲線は、どんなパターンの記憶についてもあてはまる。
などを認識をもっている人は、読んでみると面白いかもしれない。
■気になったこと、面白かったこと
①「脳の記憶」における諸説の歴史
「脳の記憶」における諸説の歴史がおもしろかった。
当初は、
「脳全体の記録されている」
↓
「海馬」に記憶が記録されている。
てんかんの患者の「海馬」を切除したら、短期記憶が機能しなくなった。
↓
てんかん患者は、「海馬」切除前の記憶や、運動に関する記憶は覚えている。
海馬(メモリ)はあくまで短期の記憶を記録する場所で、そこから新皮質(アーカイブ)に保存される。
脳とコンピュータの情報処理が似ている、似せている?のは、おもしろい。
②自己テストの効果について
覚えたいことを、自己テスト中心に行ったほうが効率的に記憶に残すことができる。
例)教科書を閉じて暗唱など、自分で覚えているか確かめる。
「単純な教科書の暗記」と、「暗記と暗唱を組み合わせたパターン」で検証が行われ、後者の方法が記憶に残りやすいとされている。
脳は、「忘れた、もしくは思い出せない」⇒「覚える」というサイクルを能動的に経験すると、覚えている情報を検索する力が強まる。
こうした記憶を自己テストすることにより、記憶を強化する方法として、英語学習の「read and look up」にも同様の考えが取り入れられていておもしろい。