【読書ノート】Hot Pepperミラクル・ストーリーリクルート式「楽しい事業」の作り方(14冊目)
■概要
Hot Pepperミラクル・ストーリー―リクルート式「楽しい事業」のつくり方
Hot Pepperミラクル・ストーリー―リクルート式「楽しい事業」のつくり方
- 作者: 平尾勇司
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2008/05/01
- メディア: 単行本
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ホットペッパー事業立ち上げ時のリアルな実体験をもとに、
新規事業における組織のまとめ方や、事業の進め方が整理されている。
■気になったこと、おもしろかったこと
①ホットペッパー誕生の背景には、「人は、生活圏内(5キロ〜10キロ)で所得の8割を消費する」という仮説があった。
単純に町の情報誌を作って、飲食店を中心に掲載したわけではなく、仮説があり実行していた。
ターゲットは20〜30代のOLで、クーポンという仕組みが斬新だった。
ユーザー:「価格メリットがあり、新しい店に挑戦しやすい。」
飲食店 :「広告の費用対効果がみえる。(どのくらいの人がクーポンを利用したか)、新顧客を増やすチャンス」
②一度失敗した戦略を変更するには、戦略の担い手となる人々(営業)へのストーリーが必要。
ホットペッパーは前進の事業は、赤字続きで大きな改革を迫られていた。
結果、戦略を立案していた本部は時系列を追って、取った戦略と失敗の要因を説明し、これからどのような根拠で新たに戦略をうとうとしてるのかを現場へ腑に落ちる形で説明した。
戦略立案者はその過程をすべて知っているが、実際の現場の人は事業部の目標数字や仕事のやり方に振り回されていると感じ、モチベーションは落ちてしまう。人として働いているからこそ、そこに腹に落ちる説明が必要となる。
③ノウハウの共有が合理的
全国各地で展開される営業の間で特質して結果を出している営業マンのやり方を公開し、共有する仕組みが合った。◯◯メソッドのように。
普通の会社であれば属人化するような暗黙知の情報を、形式化しオープンにする文化があった。個人としての実績だけでなく、
チームとして結果を残そうとしてる風土の現れな気がする。
④ホットペッパーの紙媒体の今後
前提としては以下がある。
・同じ情報はWEB上で、どこでもいつでも手に入る。
・紙だと、持ち運びの必要性かつ手に入る場所が限られる。
・ぐるなびと同じようなクーポンが見受けられる。
・おしゃれな飲食店に限ったRETTYのような競合もでてきている。
1、競合他者には、紙媒体を持っていない。紙媒体でしか勝負できない環境で勝負する。
紙の強みとしては以下がある
・ネット環境は必要ない
・一覧性がある(比較しやすい)
・貸し借りしやすく、共有しやすい
上記から、
・国内旅行の飛行機や船の中で配布
・会社内やカフェの中など、共有し、意思決定するような場所へ配布する。
2、WEB上のホットペッパーサイトのアクセス分析から飲食店にアドバイスする。
以下を実施、仮説を立て店長に提案・改善案を実行、検証する。
・どこでユーザが離脱するかで推測する。
・モニター調査をする。