【必読】転職を考えたときにすること 〜IT業界向けの人材紹介会社エージェントが語る〜
人材紹介会社に勤めていることもあり、最近良く転職の相談を受けるので経験談かつ、オススメの動きを整理してみる。
転職が盛んになる中で、人生の中でも3分の1を占める「仕事」は慎重に検討した方がよいと考えているので是非最後まで読んでほしい。
①スキルの棚卸し 〜現状把握〜
まず「スキルの棚卸し」は、必ずしておきたい。
書類選考に必要な「履歴書/職歴書」や「面接」でも必ず必要になる。
時系列でこれまでの仕事を振り返り、整理することが必要。
汎用的な意味という意味で例えば、
・転職理由(転職で何を払拭したいか、何がいやなのか)
→だいたいは、人間関係、年収、やりがいのどれか2つ
・なにをやりたいか(転職理由と繋がるものがよい)
・自己PR(成功体験を具体的に落とし込んだ後に抽象化するとよい)
→なぜ?や具体的には?という質問は必ず聞かれるので、自問自答して整理しよう。
また、職種別に棚卸しが必要。たとえば、エンジニアであれば以下。(できれば、知識と経験/スキルは分けた方が良い)
・どの工程の経験があるか
・どの業界なら業界知識があるか
・マネジメント経験があるか
・顧客折衝経験はあるか
・どんなサービスのどんな機能に携わっていたか
・チームでの役割
②「できること」と「転職できそうな職種」の整理と「やりたいこと(払拭したい事)」の接続
「できること」と「転職できそうな職種」の整理と「やりたいこと(払拭したい事)」の接続だが、意外とやっていない人が多い印象。
たとえば、僕はエンジニアだったので、以下のようなできることを洗い出した。
◯知識
・基本的なWEBの仕組み
・工程により必要なドキュメントの把握/勘所の把握
・SIにおけるウォーターフォール型PJの流れ
・業務アプリを構成する概略
◯経験/スキル
・アプリエンジニアとして、基本設計からテストまで経験
・PJ型で働く事によって得た経験
-業務時に目的や背景の把握による手戻りを防ぐこと
-抽象的な言葉の定義や言語化の重要性の把握
-振り返りという行為の重要性
-成果物に対するスケジューリングと役割分担といった細分化(WBSのような考え方)
上記から自分の意志とは別に、「転職できそうな職種」を洗い出す。たとえば、以下。
・SE
・ITコンサル
・WEBディレクター
・SI営業
・事業会社の社内SE
・事業会社のIT企画
・人材業界
・コンサル 等
「会社の規模をあげる」、「年収をあげる」、「ワークライフバランスを改善する」という観点でしか転職先を考えていないのは、非常にもったいない。上記の中で、自分の転職理由を払拭できる「職種」×「業界」×「企業」を見ていくのがよいと思う。
③どのチャネルから転職を実現するのか検討する
思いつくだけで、ざーっと以下のようなチャネルがある。それぞれの特徴があるので、よく考えて利用した方が良い。
・HP応募
・求人媒体から応募
・Wantedly応募
・大手エージェント利用
・中小エージェント利用
・スカウト経由で応募
・転職フェアに応募
・社員紹介から応募
・ハローワーク
・サンカク利用
「なにをやるのがおすすめか」という質問を良く受ける。形式的なことは答えられるが、オススメは一通り試すことである。自分の人生なので、「人の意見で人生を決める」とどちらの結果に転んでも、他責の形で後悔する可能性が高い。10人以上のエージェントに会って、信頼できるキャリアアドバイザーを見つけたという強者もいた。
【読書ノート】問題解決ってなんだっけという人向け(79冊目)
■概要
実務経験を積んだ上で、読んでおきたい書籍。
改めて、「業務での思考プロセス」と「問題解決のフレームワークによる思考プロセス」の流れを
照らし合わせ、振り返る、とても良い時間になった。
「もっと効率的に、もっとよりよく仕事を進めたい」
「改めて問題解決ってなんだっけ」
という人にはおすすめ。
■おもしろかったこと、気になったこと
①人材営業の問題解決のフレームワークについて
本書を読んでいて、人材営業という営業スタイルにおいては、いわゆる「PDCAサイクル」よりも、
品質改善にてよく使われる「シックスシグマ」の活動サイクルの方が適しているではないかと感じた。
理由としては、採用活動支援というサービスの中で、
中長期で顧客と向き合い、採用プロセスのコンバージョンを改善していくPJ型で進むためである。
そのため、最初から提案という難しい。
提案が最初に来ると、以下のような会話になってしまう恐れがあり、最も避けるべき「御用聞き営業」の形になってしまう。
顧客:推薦が少ないのをどうにかしてほしい
営業:推薦を増やします。
Aが少ないのが問題なので、Aを多くします。
そのためには、、、、
そこでシックスシグマの活動にて、定義されている問題解決プロセスだと以下のようなプロセスになる。
「問題設定」「現状把握」「原因分析」「解決案の立案」「解決策の評価」「実行」「実行計画」「振り返り」
上記の原因分析の工程をしっかり意識すれば、御用聞き営業は避ける事ができる。
たとえば、応募者が来ないという事象に対し、以下のような会話ができるからである。
・求人が紹介されていない
→DBにそもそもターゲットが少ない、任せたい仕事とスキルが合っていない・求人が紹介されているが、応募がない
→求人の訴求が不足してるいる。・応募は来ているが、来てほしい人が応募していない
→ターゲットがずれている・市況感が合っていないターゲットを設定している
→現場が市況感を理解せずに求人要件を出している
上記の原因分析が不足すると、御用聞き営業になり、提案型営業の介在価値がない。
会話の流れで「顧客の要望と手段の話」がメインになってしまうと原因分析がされずに、今後の打ち手(手段)のみの話が進んでしまう。
自分もうまくいっていないときは、原因分析プロセスを飛ばし、仮説/提案をぶつけたり、「Aが少ないので、Aをあげるためには」という発想になり、手段の提案に時間をかけてしまっているケースだと改めて感じた。
また、本書に記載されている「ベテランと新人の作業員のシンク水漏れに対する問題解決の話」が非常に面白かったので、是非、読んでいただきたい。
- 作者: 芝本秀徳
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2015/08/20
- メディア: 単行本
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【お知らせ】NOTE始めました! 文系MARCH卒→業務系SEを3年→人材業界に転職の実体験
【改めて自己紹介】
文系学部から新卒で大手メーカー系SIer(システム受託開発)に就職。
技術/スキルがないためブログを通して勉強。 その後、IT業界の業界知識が活かせる大手人材紹介企業に、異業種×異職種の転職。
【お知らせ】
NOTE始めました! 文系MARCH卒→業務系SEを3年→人材業界に転職の実体験をまとめました。
チャットベースの簡単なキャリア相談も合わせて、対応させていただければと思います。
興味がある方がいれば、コメント欄にてご連絡をいただければと思いますので
何卒よろしくお願いします。
【読書ノート】脳の仕組みと運動について解説している良書 「一流の頭脳」(78冊目)
■概要
1万2千年前に他の哺乳類と異なる進化を遂げ、発達した現在の人類。
脳の発達という側面においては、テクノロジーの発達により、生活習慣が大きく変わったにもかかわらず、あまり大きく変化していない。
具体的には、狩猟生活や農耕生活を想定した上で、生存確率を高めるために、脳は設計されている。
そのため、狩猟や移動において一定時間以上の運動を行うと、脳内の興奮物質が分泌され、集中力が高まる(選択の選択)、判断能力、記憶力が直後数時間にわたって向上するという。
上記のように、人類の誕生から脳の設計をもとに仕組みを解説している点が、非常に面白く示唆に富んでいる。
主張も、わかりやすくシンプル。
脳の機能を最大化したい、集中力をあげたい、精神を安定させたいなら、迷わず運動(20分以上の有酸素運動を週3回以上)をすることを進めている。
■おもしろかったこと
①脳の老化を防ぐ方法
「優れた脳とは、各領域の制御がスムーズで各領域の連携が取れていることである。」
たとえば、「ピアノを弾く」という行為だけでも、脳内では複数の領域が複雑に連携し、一つの判断/行動を行っている。
①視覚から視神経へ電気信号が伝わる
②後頭葉の一次視覚野という領域に情報が運ばれる
③聴覚資質が音の情報を処理
④前頭葉が体を全体制御しながら、手を動かし、鍵盤を打つ等
たとえば、脳の領域連携が強いと、以下のようなことが特徴がでるという。
・飲酒や喫煙に対する自制心が強い
・教育水準が高い
・集中力がある
・記憶緑が高い
反対に、脳の連携が弱いと
・かっとなりやすい
・飲酒や喫煙への依存度が高い
・短期記憶が弱い
上記の脳の連携を強めるためには、ランニング(有酸素運動)を20分以上行うと、GAVA(ガンマアミノ酸)が本来担っている「脳の変化が起こらないように抑制している機能」が弱まり、脳の構造が変化しやすい土台を醸成し、脳内の連携が強化できる可能性が高まる。
②脳への運動の効用
a.運動をする事によって、ストレス耐性が強まる。
通常、人が強いストレスを感じるような危険/脅威を感じるとストレスホルモン:コルチゾールが分泌される。
運動を行うと、体への負荷がかかるため、同じようにコルチゾールの分泌量が増加する。
一時的にコルチゾールは増加するが、運動前より低い基準になり、運動後は分泌自体が抑制されるようになる。
つまり、運動する事によってストレスに対して過剰に体が反応しないようにすることが可能なのである。
b.運動をする事によって、集中力/抽象的思考/論理的思考/計画力等が向上する。
運動をする事によって、脳内に脳内の興奮物質であるドーパミンが放出されるという。
ドーパミン放出により、報酬系の中枢にある側坐核が刺激され、今行っている行動は価値があるという判断をするため、行動に対して、集中することができるという。
また、抽象的思考/論理的思考/長期的目標を立て達成する等の高度な思考/判断を担う「前頭葉」,「前頭前皮質」の活動も活発になることが証明されている。
たしかにこれまでの経験として、仕事終わりや土日に運動をした方が「仕事や勉強がはかどる」、または「やる気が満ちる」というのは、実体験もあり、納得感がある。
※ちなみにADHD等の集中できない人達は、ドーパミンが作用する閾値が高い場合が多いとのこと。ドーパミンの閾値が高く、他の情報を取捨選択を行うということを継続できない。
c.運動をする事によって、うつ病にも効果がある。
現在、鬱病の原因は脳内の神経伝達物質である「ドーパミン」、「セロトニン」、「ノルアドレナリン」のいずれかのバランスがくずれる/不足している事によって、発生しているといわれている。
薬による鬱病の治療は、副作用も大きく、また特定物質が不足して起きるような単純な病気ではないため、完治する事も難しいのが現状である。
ただ、運動をする事によって、上記の神経伝達物質のそれぞれが量が増える事が報告され、実際の治療においても、薬と同等以上の結果が出ていることも判明している。
最後に
仕事をし始めてから、運動をする効用を言語化できていなかったが、感じる事が多かった。
なんとなく頭がすっきりする、体は疲れたが前向きに明日から働けそう等。
実際に脳の中で、運動によりどのような変化が起き、どんなポジティブなことが起きているのかを知るのは非常に面白かった。
最近読んだ本の中でも、おすすめです。
- 作者: アンダース・ハンセン,御舩由美子
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2018/02/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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【読書ノート】君たちはどう生きるか(77冊目)
■概要
長らく書籍ランキングの上位にランクインしているので読んだ。
・人間として人とどう接するべきなのか
・人生とはなんなのか
・なぜ学ぶのか
上記を主人公コペル君のエピソードとおじさんのNOTEという形で、諭している書籍。
1-2時間で簡易に読めるので、集中力切れたときにさくっと読める。
■面白かったこと
①他人からどう見えるか、人の基準でどう感じるかではなく、自分の魂がどう感じるか
大人になるに従って、様々なことを学び、様々な組織に属するようになり、
「良しとされていること」を内面化するようになる。
他人からの基準ではなく、小さい頃に感じた「自分がまずどう感じるか」が、人生において最も大切である。
当たり前のことであるものの、
強く感じていなければ、他人の基準に振り回される人生になってしまう。
個人が情報を発信することができ、自分にどのようなスキル/属性をつけ、
どう見せるかのセンスが問われる個人の時代になる一方で、
上記を忘れずに腹の底に据えていたい。
- 作者: 吉野源三郎
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2017/08/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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【読書ノート】役に立ったロジカルシンキング系書籍まとめと「ロジカル・プレゼンテーション―自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」」(76冊目)
■概要
ロジカル・プレゼンテーション――自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」
改めてロジカルシンキング本を読んでいて、良さそうだったので再読。
上記の系統は、20冊くらい読んでいる気がするけど、以下が良かったと思う。
改訂3版 グロービスMBAクリティカル・シンキング (グロービスMBAシリーズ)
世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく
その中でも、本書はかなり実践的。
具体的な場面や例がでてくるので、イメージがしやすい。
■気になったこと、面白かったこと
①論理的であるということは、相手に腑に落ちる説明ができるか。
論理的であるかということは、相手側に論理的であるかの判断軸があり、
その場の文脈、場面、相手の立場、知識/経験、自分の立場を踏まえて、腑に落ちる説明ができるかどうか。
業務において、提案が通るかどうかは上記を実現できるかにかかっている。
②相手側が腑に落ちない理由は2つしかない。
2つとは、縦の論理(因果関係)と横の論理(網羅性、MECE)である。
縦の論理とは、たとえば、「風が吹けば桶屋が儲かる」といった主張の論理展開にて、
本当に「風が吹けば、桶谷が儲かるのか」といった因果が通っているか、腑に落ちるかどうか。
ややこしいのが人によって事前の知識や背景が異なること。
風が吹けばどんなことが起こるのかを一つ一つ順を追って説明しないと理解できない人もいるし、そんなことは当然であるといった人もいる。
同じことをいっていても人によっては、「論理が飛躍している、本当にそうなのか、別の原因があるのでは」という因果の疑問を抱かせる。
横の論理とは、網羅性である。
たとえば、スマートフォンをより売るためには、「チャネルを強化し、増加させるべき」といった主張をすると、
チャネル以外の強化すべき方法があるのではという網羅性への疑問である。
4Pあるうちのといった形で、全体感を提示した上で、今回の論点をだし、根拠を明示し、
チャネルといった点を強化すべきといった横の論理を網羅した上で、主張をする必要がある。上記が全くなければ、思いつきで提案をしているといった印象を持たれてしまう。
上記を含めて、この考え方は、非常に納得である。社内会議などで、疑問や質問が浴びせられている例を思い出してみると、
ほとんど上記の点に集約される気がする。
【読書ノート】デジタル時代の基礎知識『ブランディング』 「顧客体験」で差がつく時代の新しいルール(75冊目)
■概要
デジタル時代の基礎知識『ブランディング』 「顧客体験」で差がつく時代の新しいルール(MarkeZine BOOKS)
テレビ、新聞、ラジオというようないわゆるマス向けのメディアが衰退している一方で、
スマホの利用時間が圧倒的に増加し、各アプリが時間の奪い合いをはじめている。
サービスや製品が飽和する中で、どのように選ばれる状態を作っていくかという観点で読むと、どの職種でもためになると思う。
各章で体系的に図等に、まとめているしわかりやすい。
■面白かったこと、気になったこと
①ブランドは、情報処理を簡略する記号である
よくルイヴィトンのバックを持って、雑誌にでてくるような格好をしている女性にあまりよい印象を抱かない。
本書を読んでその理由が、なんとなく言語化ができたような気がする。
それは、
・情報処理を簡略する記号であるブランドで決めている
・情報処理を簡略する記号であるブランドを取り上げる雑誌から決めている
大なり小なり上記のような影響は受けていると思うが、それがそのまま表面でてきてしまっているため、
こだわりがなく、自分で選択していないような感覚を与える。
また、量産型の格好であっても、自分が浮かないことを優先しているような印象を与える。
いわゆる「ブランド」の効力をもろに受けている。
今回は、服装を例に出したが、もちろん、自分も違う分野でブランドの効力を強く受けた選択をしているから、
えらそうなことはいえない。
たとえば、食品を買うときやブログサイトを選ぶなど。
②顧客接点を持つ部分では顧客体験に一貫性を保つ
顧客体験にて、商品サービスを差別化していくには、顧客接点を持つ部分にて、顧客体験に一貫性を保つ必要がある。
例)スターバックス。マス広告などを持たずに、会社と自宅以外のゆっくりできる場所というサードプレイスというコンセプトを
一貫した顧客体験作りで実現。ゆったりできるソファ、長居できるWIFI、電源、いっらしゃいませいわない店員、帰り道によれる好立地等
上記のような戦略を作っていく上では、以下が必要。
●事業先着
●ブランド戦略(どんな顧客に、どんな識別記号を使い、知覚記号を与えるか。他社と差別するかをする上で、
どんな事実が使えるのか。どのような顧客体験に一貫性を持たせるか)
●4P(商品サービス/販売チャネル/広告PR/価格)
※上位を実現するために下位があるイメージで、策定していく
③おなかがいっぱいになる感覚とインスタグラムのすごさ
SNSでの発信やリリース等の頻度×情報量が多いとユーザが、おなかがいっぱい(疲弊したり、うっとうしいと思う。)になってしまう。
たしかに自分が好きなアカウントであっても、1日のすきま時間でストレスなく触れられる情報というのは限られる。
その意味で、インスタグラムのストーリーとかはプラットフォームとして良いなと改めて認識させられる。
情報量のキャパシティで考えると、写真>動画>テキストだと思う。
その中でも写真/動画を自分の速度で自由に選択/飛ばしたりできるのは非常に良い。
自分のもっとも興味のある、半径5メートルくらいの範囲のニュースをストレスなく収集できるので
ストレスを感じることがないため、アプリの利用時間が長くなる。