【読書ノート】★社会人3年目まで必読★ ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か(50冊目)
■概要
生産管理手法に関する書籍。
米国の書籍だが、発売当時日本向けに出版したら日本の製造業がより良くなってしまう
といわれたほどの書籍、らしい。
製造業のERP導入とか品質管理に携わる機会があるなら読んどいた方が良さそう。
自分は無関係な領域だけど、読み物として面白かった。
内容としては、生産管理手法の複雑に見える向上での製造工程のボトルネックをいかに解決していくかという
小説風になっており、おもしろかった。
夫婦仲に関わる記述は、正直ほぼ斜め読みだったけど。
■おもしろかったこと、気になったこと
①ロボットの投入によって生産量があがる→売り上げ増加、利益増加ではない。
工場生産のように1工程ごとに1時間あたりの生産量などが違う環境である場合(従属事象)、
一つの工程の自動化を行っても余剰在庫が生まれるのみとなり、むしろ余剰在庫を抱えるコスト/管理コストが発生する。
全体を通して、ボトルネックとなる工程の改善をしていくのがうち手として有効。
②ボトルネックを見つけ、その改善に最善を尽くす
ボトルネックの工程をより効率よくするために、以下を行う。
ただし、コスト部門にボトルネックの改善に関する認識が甘いと新たなコスト(人員や機械の投入)は認められない場合が多い。
・並列処理にする(機械の投入)
・アイドルタイムを減らす(人員シフトの変更)
・1処理あたりを小さくする(投入準備の時間を削減)
上記は、システム開発でも言えるなーと。
PMは見積もり外の人員投入を新規のコストとして嫌がるけど、PG工程において人員を追加することにより並列化の影響は大きい。
小さなコストをけちるあまり、スケジュール遅延によりデメリットが発生する。(信用低下/既存メンバーの残業代/膨大な遅延に関する報告資料等)
- 作者: エリヤフ・ゴールドラット,三本木亮
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2001/05/18
- メディア: ペーパーバック
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【読書ノート】フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術(49冊目)
■概要
フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術 (PHPビジネス新書)
上司がいかに職場で部下と向き合うか。
職場で社員が成長するためのフィードバックとはなにかみたいな本。
以下のような人には面白い本かも。
・職場で経験学習のサイクルをまわすにはどうすればいいのかと思ってる社員
・部下とどう向き合ったらわからない上司
■気になったこと、おもしろかったこと
①社員の成長を促す2つの手法「TeachingとCoaching」
・Teaching
これまでの仕事での成功体験、自分だったらどうするかなどの手法・業務知識などを一方向に教えるのがteaching
・Coaching
相手の目指す姿と現状とのギャップを埋めるための行動を促すための考え/行動を相手から引き出す。
数年前から、一方向の指導ではなく、Coachingがはやっているが、両方必要みたいな話。
※具体的には、なにも素地が無い新人や経験の浅い中途入社にCoachingしても効果的ではない。
②育成で必要な要素
・経験軸
-任せる仕事には、3つのカテゴリーがある。コンフォートゾーン、ストレッチゾーン、パニックゾーン。
社員の実力と時期をみて適切にストレッチゾーンの仕事を与えていくことが重要
・支援軸
-同僚の支援には、精神支援、内省支援、業務支援がある
バランスをみて適切に支援できているかを判断する。
人が変わっていくには、ストレッチゾーンの業務と内省が必要というのは、説得力があった。
「経験学習」入門も参照していたし、行き着く結論は同じようなものなのかもしれないなーと。
【読書ノート】ドリルを売るには穴を売れ(48冊目)
■概要
マーケティングの基礎的な考えを簡易に説明している本。
【読書ノート】マーケティングマインドのみがき方(37冊目) - FOR SE
こちらと内容をかぶっているところもあったけど、
復習みたいな形で無駄にはならなかった。
上記の本で、共通していた部分だけど、
自分や他人の購買行動を、都度考えてみるというのはすごく良いらしい。
※売り手のマーケティングが成功しているということを示すから
たとえば、なぜ自分はこれを選んだのか、他のものではなぜだめだったのか。
そう思ったのはなぜか。
なにに価値(情緒軸、機能軸)のどちらか。
サービスや製品を買った後は、もう一度買いたいと思うか。
その理由はなにか。
自分の行動をうまいこと言語化できていくと、他人になにを提供していてそれはどんな欲求をみたいしているのか
を体系的に考えられるようになるんだろうなと。
■気になったこと、面白かったこと
①マーケティングの基礎用語
-ベネフィット
顧客がコスト、手間を超える以上のなにかを利益として提供する状態を作り出すことがマーケティング。
このベネフィットは、主に2つ。
情緒的価値
→うまい、はやい、安いなど。持っていると、自分が価値があるように思える。
機能的価値
→丈夫、軽い、使いやすいなど。
上記の価値は、人間の生存欲求、承認欲求、自己実現欲求に訴求して設計されている
- セグメンテーションとターゲティング
だれにもうけるように作られる商品は、だれにも売れない。
上記を防ぐために、顧客を分割し、ターゲットを定める
例)CMなどは、年代と性別でセグメントをきっている。
- 差別化
ターゲットに応じて提供する製品・サービスを差別化すべき。
以下のどれかの軸に絞るべき。
商品軸
→価格が高くても、品質の高い製品を提供
手軽軸
→安さ早さなどを提供
密着軸
→接客などが丁寧、お客と仲良くなるなど情緒的な部分を提供
- 4P
これは有名。
提供したい製品・サービスをどうやって顧客まで届けるかという観点を整理したフレームワーク。
・製品
・チャネル
・販促
・場所
②町中の飲食店が、どれだけ基本的なマーケティングを意識して行っているか
自分の趣味をもとに
自分の作りたい雰囲気、自分の作りたい料理を提供している個人のお店などをたまにみかける。
顧客はなぜ他の店でなく、その店にいくのか。
自分が提供したいものに対し、顧客が価値を感じなければ、一度訪れても二度と訪れない。
書籍の中でも、料理の味がおいしいだけでは一度は訪れるけど、二度と訪れないということが
記載されていて、「確かに」と思った。
お店側はそう思っているかもしれないけど、顧客はお店側が思っている以上にシビア。
新規顧客がリピーターになるチャンスをお店が流していることを見える化するサービスがあればいいのになとも思う。
【読書ノート】会社のITはエンジニアに任せるな! ―――成功率95.6%のコンサルタントがIT嫌いの社長に教えていること(47冊目)
()** ■概要
会社のITはエンジニアに任せるな! ―――成功率95.6%のコンサルタントがIT嫌いの社長に教えていること
社内システム導入のコンサルの人が書いた本。
この手のシステム開発はこうすれば成功するみたいな書籍系では、一番リアリティのある話だった。
※これはベンダーにいるエンジニアよりも、発注する側の人がよく読んでほしい内容!
特に以下のような人におすすめ
・これから社内システムの刷新を考えている
・過去に業務プロセスのIT化を進めようとしたが失敗したことがある
・現在、業務システム構築プロジェクトが進行中だが、うまくいっていない
■気になったこと、面白かったこと
①社内業務のシステム化を成功するには、「業務チーム」、「IT部門」、「経営層」の三者を巻き込みPJを進めること。
全うすぎる正論で、単純に腹落ちした。
もちろん、三者を巻き込んだ上で以下のようなことを注意せいとのこと。
・経営層
-会社全体の事業計画を考え、長期的な視点でIT化を進める。(思いつきで業務のある部分だけシステム化するみたいなことはしない)
-マイルストーンを置きつつ、IT化で成し遂げたいこととコストが見合うのかを定期的に判断すること。
・業務チーム
-今ある業務の流れを単純にシステム化はできないことを念頭に置く
-IT部門に丸投げせず、自分たちの要求とコストが見合うのかを判断するように心がける
・IT部門
-業務チームの言いなりにならない。IT化で結局なにをなしとげたいことを意識し、コストに対し効果が見合わないものは断る。
②20:80の話
8割を作るにコストはそこまでかからないが、最後の100%に近づけるための細かい仕様の要件によって、
コストがふくれあがる傾向にある。
わりとどうでもいいレイアウトとか、ページごとのデザイン統一とかこだわりだしたらきりがないことに
修正、横展開、確認を費やしているのは、事実ある。
③ITチームのみが主導でベンダーにシステム受託開発して失敗した話(実体験)
SEだったときに、実際に起きた話。
・業務チームが中途半端に介入することにより、PJが炎上する。
業務チームが不定期に会議に出席し、IT部門から聞いている仕様が違うと騒ぎだし、手戻りが発生。
・業務チームの声の大きい人のせいで、コストと業務上の重要性の見合わない部分に多大な工数をかけ修正、横展開が発生。
※業務プロセスの中でたいした影響も無く、だれがそのようなところ気にするのかみたいなところを
業務チームの声の大きな人が指摘をしだして、修正後全横展開というしょうもうない仕事が発生する。
会社のITはエンジニアに任せるな! ―――成功率95.6%のコンサルタントがIT嫌いの社長に教えていること
- 作者: 白川克
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/12/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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【整理】組み込み系の開発について
■概要
組み込み系の知識が全くなかったため、調べて少し整理した。
■マイコンとはなにか
組み込み系の仕事内容に、必ず出てくる「マイコン」とは何か。
通常のCPUと何が違うのか。
※マイコンが何を略してるかは、諸説ある。
・マイコンピュータでマイコン
・マイクロ・コントローラでマイコン
・マイクロプロセッサを利用した個人用小型コンピュータ(電子計算機)を指してマイクロコンピュータ、略してマイコン等々
マイコンは、一般的なパソコンに利用されているCPUと比較して、
処理能力を落とし最低限のCPU(クロック周波数が相対的に低い)を搭載したコンピュータのことをマイコンと呼ぶ。
主に組み込み系の家電製品、スマホ、車載系機器、カメラなどに埋め込まれている。
■なぜマイコンを使うか
結論、必要最低限の処理が可能なCPUを載せたいから。
その理由として、
・PCと同様の処理能力を持つCPUは必要ない。
・必要の無い処理能力の高いCPUを積むと、消費電力が無駄にかかる。また、熱を下げるファンも必要になる。
■組み込み系で利用されるOSについて
組み込み系で利用されるOSの流れとしては、
以前までは、低スペックのハードにリアルタイムOSを載せて制御していたのが主流だった。
現在はリアルタイムOSから、汎用OS(組み込み系Linuxなど)へ移行していく傾向がある。
理由としては
・HWの性能向上
・Iotの流れを受け、ネットワークへの接続を求められているため
※具体的には、リアルタイムOSとしては代表的なものに以下がある。
・ITRON(アイトロン、Industrial TRON):日本では組込みOSのトップシェアを占めていて、業界標準のOSとして採用
・VxWorks:高い安全性が要求される航空・宇宙・防衛の分野で広く使われているリアルタイムOS
【読書ノート】働かないアリに意義がある(46冊目)
■概要
「働きアリ」の生態について書いた書籍。
・なんで働くアリと働かないアリがいるのか。
・「自分の遺伝子をより多く残す」という本能と「生涯にわたり、子を産むことができない働きアリ」は、矛盾しないのか
等々の疑問が解ける書籍。
「へー、おもしろっ」という瞬間、発見が多い。
例えば、
アリのコロニーにも、フリーライダーがいて、その割合が大きくなるとコロニーが破滅するらしい。
基本的には、「哺乳瓶類」と「虫の世界」なんだけど、
生物としては共通している部分があって、なんか深いような気もしてくる。
■面白かったこと、気になったこと
①働きアリと働かないアリがいる理由
結論から言うと、「働かないアリがいた方が、コロニーがより長く生存できるため」、らしい。
全員が「働きアリ」であるコロニーは、全員が一生懸命働くため、非常事態の仕事が降り掛かってきたときの対応ができない。
一方で、「働かないアリ」がいるコロニーは余剰の労働力があるため、
最前線で働いてるアリが死んだ時、予想外の仕事が発生したときに、柔軟に対応できるとのこと。
一見、不合理にみえるが、最適化された結果であることが面白い。
ちなみに、2割の「働かないアリ」は、本当に一生を通して働かないらしい。笑
これは人間社会でも適用できるのか謎。
②どうやって働かないアリを作り出しているのか
アリの脳は複雑な判断ができないため、仕事量を判断して仕事をするといった判断はできない。
ではどうやって自分が働くタイミングを判断してるのか。
これは、遺伝子レベルでそれぞれの個体で「反応閾値」で判断している。
「反応閾値」とは、たとえば、
1つのゴミがある状態で働き始めるアリもいれば、
2つ以上ゴミが無いと働かないアリもいるし、
3つ以上ゴミがないと働かないアリもいる。
「一つの事象に対し、反応する閾値が個体ごとに異なる」ということ。
それぞれの個体ごとに、仕事を始める基準を持っているため、
「常に働いているアリ」と閾値に届かなければ、働かないアリ、いわゆる「働かないアリ」が存在するというわけ。
ちなみに、この反応閾値がさまざまな個体がいるコロニーのほうが生存確率が高い。
システム化された指揮命令なんか必要なくて、
反応閾値だけで一つの社会をコントロールしているのが神秘的でおもしろい。
③一つの社会には一定の確率で裏切り者が出現する。
たとえば、虫の世界でも女王しか卵を産んではいけないはずなのに、
自分の子供を生もうとする虫が現れるという。
他の個体が監視しているため、もちろんそれを阻止する。
しかし、この裏切り者が一定数に達すると、コロニーは崩壊する。
これは、人間という一つの個体にの中にも、発生するという。
一つ一つの細胞レベルで見ると、虫の社会でいう裏切り者は、人間でいうところのがんであるとのこと。
- 作者: 長谷川英祐
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
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【読書ノート】LIFE<ライフ> 人間が知らない生き方(45冊目)
■面白かったこと、気になったこと
①キリンは、首をぶつけあって戦い、それによって首を骨折する
あんな優しそうな外見なのに、激しく争うときは争うらしい。
②ペンギンは、海に入るときに一番先頭のペンギンを蹴落として、シャチに捕食されないかどうか確かめて、安全を確認する。
結構やることは残酷。だけど最初のペンギンは一番餌を獲得できる。
ハイリスクハイリターン。
これにちなんで、ビジネスの世界でも、一番最初に参入してハイリターンを得る人をファーストペンギンと呼ぶらしい
③交替性転向反応
ダンゴムシは、交替性転向反応という性質を持つ。
これは、道に迷った時、「右に曲がった次は左に曲がる」というもの。
同じ方向に曲がり続けると、元の位置に戻る可能性があるため。
この性質は、天敵から身を守るために備わっている性質らしい。
- 作者: 麻生羽呂,篠原かをり
- 出版社/メーカー: 文響社
- 発売日: 2016/11/24
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