【読書ノート】LIFE<ライフ> 人間が知らない生き方(45冊目)
■面白かったこと、気になったこと
①キリンは、首をぶつけあって戦い、それによって首を骨折する
あんな優しそうな外見なのに、激しく争うときは争うらしい。
②ペンギンは、海に入るときに一番先頭のペンギンを蹴落として、シャチに捕食されないかどうか確かめて、安全を確認する。
結構やることは残酷。だけど最初のペンギンは一番餌を獲得できる。
ハイリスクハイリターン。
これにちなんで、ビジネスの世界でも、一番最初に参入してハイリターンを得る人をファーストペンギンと呼ぶらしい
③交替性転向反応
ダンゴムシは、交替性転向反応という性質を持つ。
これは、道に迷った時、「右に曲がった次は左に曲がる」というもの。
同じ方向に曲がり続けると、元の位置に戻る可能性があるため。
この性質は、天敵から身を守るために備わっている性質らしい。
- 作者: 麻生羽呂,篠原かをり
- 出版社/メーカー: 文響社
- 発売日: 2016/11/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
【整理】転職先としての「社内SE」の危うさ ーSIerから人材紹介業界に転職した経験から考えるー
■前提
タイトルにもあるように、
自分はSIer業界に数年間就業後、人材紹介業界に転職した。
担当の分野は、IT企業のキャリア採用を支援するという立場なので、
日常的にSEの方の履歴書を見ている。
年齢に対するどの程度の経験で、書類選考が受かるのか、内定まで出るのかなど。
■結論
結論からいうと、正直
「安易に社内SEを選択すると、その先のキャリアがない」
と感じている。
その理由については、後述する。
■社内SEの位置づけ
前職のSIerの友人と会話しても、また候補者の方と会話しても、以下のような発言をよく聞く。
・数年働いて、社内SEにでもなり、ベンダ管理でもしようかな。
・社内SEで残業を少なくして、ワークライフバランスを保ちたい。
・発注する側の方がストレスが少なそうだ。
・SIerにいると発注側や、一次二次請けに振り回されるのでもっと楽な仕事をしたい
SIerを経験した後のキャリアの選択肢として、
「社内SE」というは、正直、人気なのである。
実際に自分が担当してる企業の中でも、システム受託開発のエンジニア募集より、
「社内SE」のほうが人気がある。(応募は集まりやすいという事実)
※定性的な情報だけで申し訳ないが、、
■人材業界にいる人から感じる転職先としての「社内SE」の危うさ
上記のように感じるのには、いくつか理由がある。
①社内SEという選択は、就社である。(社内SE選択すると、次の転職先がみつからない)
少し乱暴な議論だが、20代後半で社内SEにキャリアを変え、30代後半40代でまた転職活動を始めると、
「驚くほど、書類が通らない」
というのが事実としてある。(20代後半で転職活動をした時より)
理由としては、
・社内SEの業務では、「技術やスキルがついた」とはあまり評価されないケースが多い。
・30代半ばになると、年齢に対するキャリアのバランスをシビアにみるため、書類が通らない
・社内SEの横滑りを試みるも、30半ばであれば、SIer上がりの20代後半の人が選ばれる。
上記の理由のため、社内SEを選択するとなかなかその先のキャリア形成することが難しく、
次の転職先を見つけることができないケースが多い。
②社内SEはコスト部門である
基本的には、社内SEは利益を生まないコスト部門である。
つまり、その企業が経営不振におちいった場合、真っ先に
コスト削減の対象となる恐れがある。
転職市場においても、上記のように現職企業が経営不振となり、
転職をはじめる人は、もちろんいる。
だが、①で記載しているように、次の転職先をみつけるのは、難しいのである。
■まとめ
冒頭でも記載しているが、
・数年働いて、社内SEにでもなり、ベンダ管理でもしようかな。
・社内SEで残業を少なくして、ワークライフバランスを保ちたい
・発注する側の方がストレスが少なそうだ。
のような発想のみで、社内SEに転職してしまうと危険かなと思ってしまう。
仮に応募できる求人が合ったとしても、「手を動かすことが求められる求人のみ」という印象。
たとえば、社内SEの中でも、「社内システムの内製化なので手を動かしていた人」は転職可能性はあるが、
資産管理やヘルプデスク用のような役割ばかりの人は、年齢に対するキャリアのバランスにて、転職が難しくなるケースが多い。
30代で家族がいる状態で、次の職が見つからない状況をみる候補者をみると、正直つらい。
より先を見据えて、現状から逃げ出すための「楽」にみえる環境への転職ではなく、
転職後の自分のキャリアの可能性を含めて、転職先を検討した方が良いのかなーと思います。
【読書ノート】その「エンジニア採用」が不幸を生む ?良い人材を見つけ、活躍してもらうには何が必要か?(44冊目)
■目次
■対象読者
・中小規模の会社の経営層、人事で社内SE、新規事業の採用で、エンジニアを採用しようとしている人、採用している人
・現在、エンジニアで転職活動の対象として、中小規模の社内SE、新規事業の立ち上げ,IT企画などの職種を考えている人
■概要
本書は、一般的なキャリア採用における「エンジニア採用」に関してまとめている書籍
だと思った。
実際は、おそらく中小規模のIT分野に関して全く知識のない経営層が
社内SEや新規事業を始めるにあたってエンジニアを採用しようとして
失敗した失敗事例をズラズラ書いたイメージの本でした。
■気になったこと、おもしろかったこと
①ワンマン社長、ITに疎い人が思いつきで採用を始めるケースがある
社内システムの内製化、新規事業の企画などを思いつきで発言し、責任をとりたくないため、
外部から有識者をとり、丸投げするということが起きているケースもあるらしい。
著者の関わった企業群の特性として、サンプルに偏りがありそうだが、そんな企業もある。
②優秀な人材は、媒体からの応募、人からの紹介から応募してくるはずだ
上記は極論すぎると感じた。たしかにそういった層もいるが、人材紹介も併用してるケースも多々ある。
③社内SEという選択肢について
私の偏ったイメージかもしれないが、一般的に社内SEは以下のように認識されている。
・残照少で働きやすいイメージ
・納期にも縛られず、ストレスが少ない
・SIに発注する側なのでストレスが少ない
上記含めて、楽で安定した職種
本書でも言われているが、社内SEにもリスクがある。
・社長のワンマン、役員ワンマンで無理な内製化を強いられる
・企業経営で考えれば、コスト部門のため、きられる可能性がある
・次の転職が基本的に厳しい(技術スキル向上が薄い、次回転職時に社内SEへの転職理由を聞かれネガティブなものになりがち)
その「エンジニア採用」が不幸を生む ?良い人材を見つけ、活躍してもらうには何が必要か?
- 作者: 正道寺雅信
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2016/12/07
- メディア: Kindle版
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【読書ノート】アカマイ 知られざるインターネットの巨人(43冊目)
■概要
タイトル買い。
アカマイ 知られざるインターネットの巨人<アカマイ> (角川EPUB選書)
すごい前にネットワークはなぜつながるのか ― 知っておきたいTCP/IP、LAN、ADSLの基礎知識を読んだことあるなーレベルの自分でもおもしろく最後まで読めた。
特に問題なければ、普及したテクノロジーの仕組みなんて調べにいかないよなーという実感しつつ、
少し知れべたら、調べたでおもしろいなーと。
多分、素人にもわかるように単純化してあるので、もっと複雑なんだろうなと思うけど。
■気になったこと
改めて、過去の技術者達が考えていることはすごい。
メモレベルだけど、
・ルーターは、より多くのトラフィックを流すために、高度は判断はせず道路標識レベルでの情報伝達に徹している。
※パケットが最後まで届いたかどうかなどは知らない。
・一つの通信で、回線が独占されないようにパケットという小さい単位に分割して、あたかも同時に複数データを通信しているかのようにしている。
・権限DNSに毎回情報をリクエストするのは煩雑だから、キャッシュ用DNSを置く。
※取得頻度の多いデータは、なるべく近くおくほうが効率がいいんだという思想は、ブラウザのキャッシュ、メモリもそうだし、DNSのキャッシュも一貫してる。
・大規模なリクエストが飛ぶようなサーバーには、実はリクエストは飛ばず、DNSでアカマイサーバにリクエストするように指示されている。
・ネットワーク上で一生情報が伝達されつづけないように、ルーターを経由するごとにカウントダウンし、一定の数値が来たら破棄されるようになっている。
・アカマイは、上記の一定の数値を利用し、ゴールとなるサーバへ届くまで、1つ1つどこのルーターにを経由しているかを把握する
基本的に、以下のブログにまとめてあるのが非常に丁寧でわかりやすい。
アカマイ 知られざるインターネットの巨人<アカマイ> (角川EPUB選書)
- 作者: 小川晃通
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / メディアファクトリー
- 発売日: 2014/08/11
- メディア: Kindle版
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【読書ノート】考具(42冊目)
■おもしろかったこと、気になったこと
①カラーバス効果の使い方がおもしろい
認知学の本で、
「ある一つの色」を意識して、日常を過ごすと意識した色の物体が多いように感じてくる。
ということがあるというのは知っていたが、
本書ではこれを利用して、普段の変わらない日常からなるべく気づき情報を得ることできる紹介していておもしろい。
たとえば、天井をカラーバスのように意識する。
それまでの日常はかわらないのに、意識的に天井を観察するようになり、今まで考えていなかったことを考えてみるようになるという。
他にも、電車の中にいる人のスマホ使用率とか、本を読んでいる人のタイトルとか適当に決めて日常を過ごしたら、普段と違うことを考えそう。
②マンダラートがおもしろい
①9マスの真ん中に考えたいことを記入
②連想すること、観点を他の8マスに入れる
③今度は、②で記入したことを別の9マスの真ん中に書き、より具体的なレベルに落としていく
参考:
③企画書の5W1Hが重要
今の自分の業務には本書で紹介しているような企画の要素は無いけど、
いつ、どこで、なにを、なんで、どうやって、いつ、やるのかをA4一枚で表現することは、
「なにかみんなでやるとき」や、「顧客にサービスを説明するとき」に意識する普遍的なフレームだろうなと思った。
- 作者: 加藤昌治
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2003/04/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 37人 クリック: 305回
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【整理】「デジタルなギフト(贈り物)を実現する「ギフティ」の成長」とそれにより「衰退」するもの
■概要
日経トレンド(1月号)にて、多様なデジタルなギフト(贈り物)を実現する「ギフティ」が紹介された。
その成長とそれにより衰退するものは、なにかについて整理する。
■サービスの概要
ギフティのサービスは、
「WEB上で簡易なギフトを購入し、SNS(特にLINE)やメールで簡単に贈ることができる」
というサービスである。
例)スタバのドリンク、ハーゲンダッツなど。
これは、以下のような市場を捉え、ここ数年で会員数は6万人と急拡大しているという。
歳暮などのフォーマルなギフト市場が縮小する一方で、ギフティが捉えたのは、日常のコミュニケーションの延長線上にある「重くないギフト」市場。
■どんな価値を提供しているか?
日常的にSNSを利用している成人が、日頃の簡易な感謝を送りたい時、または誰かの記念日のときに利用している。
「利用者にとって」
・メールやSNSにて気軽にギフトを送れるため、場所や時間的なストレスなくギフトを渡すことが可能。
・受け取ったギフトをいつでもどこでも使える。(※飲みたい時、食べたくないときに商品はいらない。)
・相手の住所がわからなくても、URLさえ連携できれば贈与できる。たとえば、LINEIDだけで可能。
・ギフト券を持ち歩かなくてよい
「ギフトの提供会社にとって」
・ギフトを受け取った方は、新規顧客である可能性が高い。
・クーポンに比べて使用率が高い。
・販売チャネルの多様化になる
・ギフト券の印刷代がかからない
■ギフティの成長により衰退するものはなにか
・インコム・ジャパン
→ギフト用の購入需要に応えて、店頭に設置されているプリペイドカードを提供している会社。
よく見かけるコンビニや大手家電量販店などに置かれているあのラック。
www.toyokeizai.net
ギフティは、「プリペイドカードを電子化し、WEB上で完結する仕組みを作り上げ、
さらに手軽なスタバカードやビール1杯まで範囲を広げてきた。
インコムジャパンは、WEB上ではなく、「物理的にプリペイドカードを購入する意味」を消費者に訴求できなければ、
コンビニや大手家電量販店からプリペイドカードの需要がなくなるのではないだろうか。
■所感
「本当は全企業がギフティのようなプラットフォームを持っていたら、このサービスはいらなかった」
なぜそう思うかというと、Amazonはギフティと同じような仕組みを自社のギフト券にて、すでに行っていたから。
Amazonは、「ギフト券を購入し、他社に送る」というのをWEB決済で簡潔するという仕組みを持っていた。
Amazonのように自社で同じような仕組みを先に普及させていたら違う業界構造になっていたかもしれないと感じた。
「ギフティがどこまで使用用途を想定しているか」
「住所や身元が分からない人にも、メールやSNSを通じてURLを送信してギフトを送信することが可能である」
上記のため、アイドルへの寄付、政治家への寄付、家族への資産贈与などが可能になっていくのではとも思う。
クレジット決済にて、資金を電子化し、銀行振込以外の手段でだれかに贈与することが、
自由(だれでもいつでもいくらでも)にできるときの弊害がないのか。
※贈与税とか、政治資金とか管理できなくなっていくのでは?
【整理】「デジタルなギフト(贈り物)を実現する「ギフティ」の成長」とそれにより「衰退」するもの
■概要
日経トレンド(1月号)にて、多様なデジタルなギフト(贈り物)を実現する「ギフティ」が紹介された。
その成長とそれにより衰退するものは、なにかについて整理する。
■サービスの概要
ギフティのサービスは、
「WEB上で簡易なギフトを購入し、SNS(特にLINE)やメールで簡単に贈ることができる」
というサービスである。
例)スタバのドリンク、ハーゲンダッツなど。
これは、以下のような市場を捉え、ここ数年で会員数は6万人と急拡大しているという。
歳暮などのフォーマルなギフト市場が縮小する一方で、ギフティが捉えたのは、日常のコミュニケーションの延長線上にある「重くないギフト」市場。
■どんな価値を提供しているか?
日常的にSNSを利用している成人が、日頃の簡易な感謝を送りたい時、または誰かの記念日のときに利用している。
「利用者にとって」
・メールやSNSにて気軽にギフトを送れるため、場所や時間的なストレスなくギフトを渡すことが可能。
・受け取ったギフトをいつでもどこでも使える。(※飲みたい時、食べたくないときに商品はいらない。)
・相手の住所がわからなくても、URLさえ連携できれば贈与できる。たとえば、LINEIDだけで可能。
・ギフト券を持ち歩かなくてよい
「ギフトの提供会社にとって」
・ギフトを受け取った方は、新規顧客である可能性が高い。
・クーポンに比べて使用率が高い。
・販売チャネルの多様化になる
・ギフト券の印刷代がかからない
■ギフティの成長により衰退するものはなにか
・インコム・ジャパン
→ギフト用の購入需要に応えて、店頭に設置されているプリペイドカードを提供している会社。
よく見かけるコンビニや大手家電量販店などに置かれているあのラック。
www.toyokeizai.net
ギフティは、「プリペイドカードを電子化し、WEB上で完結する仕組みを作り上げ、
さらに手軽なスタバカードやビール1杯まで範囲を広げてきた。
インコムジャパンは、WEB上ではなく、「物理的にプリペイドカードを購入する意味」を消費者に訴求できなければ、
コンビニや大手家電量販店からプリペイドカードの需要がなくなるのではないだろうか。
■所感
「本当は全企業がギフティのようなプラットフォームを持っていたら、このサービスはいらなかった」
なぜそう思うかというと、Amazonはギフティと同じような仕組みを自社のギフト券にて、すでに行っていたから。
Amazonは、「ギフト券を購入し、他社に送る」というのをWEB決済で簡潔するという仕組みを持っていた。
Amazonのように自社で同じような仕組みを先に普及させていたら違う業界構造になっていたかもしれないと感じた。
「ギフティがどこまで使用用途を想定しているか」
「住所や身元が分からない人にも、メールやSNSを通じてURLを送信してギフトを送信することが可能である」
上記のため、アイドルへの寄付、政治家への寄付、家族への資産贈与などが可能になっていくのではとも思う。
クレジット決済にて、資金を電子化し、銀行振込以外の手段でだれかに贈与することが、
自由(だれでもいつでもいくらでも)にできるときの弊害がないのか。
※贈与税とか、政治資金とか管理できなくなっていくのでは?